保護猫を迎える
- 2021.09.13
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- アニマルウェルフェア, 仲間入り, 保護猫, 好きなもの, 家族会議, 引っ越し, 我が家の場合, 日記, 浅草, 猫のギューちゃん, 環境や心身に、わるくない暮らし
知り合いには教えずごく細々と更新している、このブログ「綴る」のInstagramやTwitterが、
最近半分、猫のアカウントになってきた。
じつはこの度、我が家に新しい家族として、猫を迎えた。
保護猫
「保護」されなければならない動物など、いない世界が理想だけれど、
もし、そんな状況が生まれてしまったとしたらその後の生涯は、責任感を持った家庭で、家族として公平に愛されながら、心身ともに健康に過ごしてほしい。
保護動物となってしまう原因が人間である例は、世の中には信じ難いくらいに多いようだけれど、
そんな動物たちの心身の健康を救うために、人間として、出来ることもあるようで。
猫がすき
彼も私も、猫が大好き。
私はドイツ滞在中に、半年間ほど住んでいた家に猫がいて、それ以来それまでよりずっと、猫の虜になってしまった。
浅草に住んでいた頃は、野良や半野良のような猫がかなり多く、外を歩くときには、猫が物陰に潜んでいないか、日向ぼっこしていないかと、常に「猫センサー」を働かせていた。
そのおかげで私たちは、猫発見スキルをかなり上げることができ、「いつもいる猫」の場所なんかも数ヵ所覚え、仕事帰りや散歩ついでに、会いに行っていた。
猫に会うと、一通り眺めたり撫でたり。
ふにゃふにゃに癒されて、帰宅する。
ドンちゃん
一度夜の散歩中に、物陰から出てきて、目が合って数秒後には、鳴きながら足にまとわりついてくるような子がいた。
おそらく生後3、4ヶ月ほどの小さな黒猫で、ずっと鳴きながら、会ったばかりの私たちに、自分の頭をごちんごちんと、なかなかのパワーで押し付けてくる。
しかも、バイバイと言って歩き始めると、後をずっと、ついてくる。
そんな野良猫見たことがないので、驚いたのと同時に、私たちはもうメロメロ。
「このまま家まで一緒に帰って、うちの子にしたい…!」という願望が湧いたけれど、当時住んでいたアパートは、ペットとの同居は一切禁止。
その日は「またね」と、付いてくるその子をなんとか振り切り、翌日不動産屋に、生真面目に一時保護しても良いか問い合わせてみたけれど、断られてしまい、撃沈。
うちに迎えることは出来ないけれど、また会いたい気持ちが募り、後日再び、仔猫に出逢った周辺を探してみた。
本当によく鳴く子なのですぐ見つけ、その子も私たちを覚えていたのかわからないけれど、駆け寄ってきて頭をごちん、しゃがむと彼の背中に飛び乗ったり、私の膝でまったりしたり。
頭を、どんっと力一杯ぶつけてくるので「ドンちゃん」という名前をつけた。
どうしたらいいかわからず、ただただ愛でていたのだけれど、その日私たちが振り切った後も一生懸命に鳴きながら、別の人に近づいて行ったのを確認。
そしてその後からは、周辺を探しても、ドンちゃんを見つけられなくなってしまった。
愛想の良過ぎるくらい良い子だから、きっと誰かに拾われたのだろうとお互いに言い聞かせながら、けれど心の底ではものすごく心配で、諦められなくて、近所を歩くときには、ドンちゃんの姿を無意識に探したりしていた。
猫一匹までOK
そんな経験をしてしまったので、浅草から引っ越すことを決めたとき、家を探す条件に「ペット可」が必須になった。
今住んでいる家を内見した日、かなりビビビっと来ていたので、すかさず訊いてみた。
これまでペットを飼う人のいなかった物件のようで、不動産屋さんにもすぐには是非がわからず、猫を飼いたい旨を伝え、少しの条件付きで、オーナーさんに確認していただくことに。
後日無事に「猫一匹までOK」と返事をいただき、正式に契約となった。
譲渡会へ
リサーチの鬼の彼は、新居近くの猫の保護施設や譲渡会の情報を、ずっと見てくれていた。
この世情で譲渡会が中止になることも多い中、久しぶりの開催日に、私たちの予定にも都合がつき、初めての「保護猫譲渡会」へ。
施設には生まれたての子から、成猫に近い子までたくさん。
保護されなければならない暮らしをしていた猫が、こんなにいるのかと思うと、心が痛む。
しばし、大好きな猫を眺め、腑抜ける私たち。
彼は「この中から一匹だけを選ぶなんて、拷問だ」と、即任務放棄。
迎える猫をこの日に決めようと思っていたわけではなかったけれど、私の方は、一匹一匹、うちにいる姿をイメージしたり、顔をよくよく観察したり。
そうしているうちに、いつしか本気の決断モードに。
ビビリ君
兄弟猫と同じケージの中で、ずっとそっぽを向いている、白黒の子。
ネームプレートの特徴のところには「ビビリ君」の記載。
チチチ、と舌を鳴らしてみると、目をまん丸にして、ぴくりと反応。鼻先をひくひく。
こちらを見たそうだけれど、こわいのか、横目で見ないふりをしているような感じ。
なるほど納得の、ビビリ君。
なにこの子、可愛い…….。
その後も他の子たちを時間をかけて観察したけれど「ビビリ君」のあの反応と、まん丸の目と表情と、
それから鼻と肉球がピンク色なのが、私の中で響き続けたので彼に告げると、
「あやこさんの選んだ子でいいよ」と、ふにゃふにゃ笑顔で任務総委託。
車の中で「いや~、決めちゃったね」と、腑抜け感と嬉しい気持ちと、自分たちのした突然の決断への驚きで、不思議な気持ちで帰った。
白黒ハチワレ、鼻ピンクの「ビビリ君」が、新しくうちの、家族になる。
絵:水彩スケッチ 2020 紙に水彩
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