保護猫ギューちゃんの近況
夏から、我が家の新しい家族となってもらった、保護猫ギューちゃん。
お迎え当時は生後4、5ヶ月の仔猫で、人間でいうと小学生くらいと、保護施設の方に教わっていた。
いろんな初めて
小学生男子となると成長期真っ盛りで、いろいろな変化がある。
私たちに至っては、猫と生活した経験はあるものの、迎えるのは初めて。
つまり、里親としては0歳の、ペーペー。
そんな家族なので、日々いろんなこと、初めてのことが起こり、慌てたり笑ったり、いそがしい。
爪切り
私がドイツ時代に一緒に暮らしていた猫は、爪が長かった。
彼の実家で両親と暮らしている猫も、爪は伸ばしっぱなしの上に、日々丹念に研がれている。
親世代の人たちは「猫の爪を切る」という発想がもともとないのか、子供の頃から大の猫好きの私の父も、爪切りの話をしたら、驚いていた。
うっかり長い爪で引っ掻かれると本当〜に痛いし、流血事件となることもしばしば。
「もし自分で猫を飼うようになったら、こわがらずに接したい!」と、こまめな爪切りを心に決めていた。
でも多くの猫は、爪を切られるのをあまり好まないということを聞いていたし、それどころか全力で拒否され、それこそ流血事件になるようなことも多いみたい…。
過去に、爪切りの際に誤って血管や神経を傷つけられた経験のある猫は、トラウマになってしまい、爪切りを拒むらしい。
ギューちゃんをお迎えすることになった時、そんなトラウマがありませんように…と、心の中で祈っていた。
そして、果たしてうまく切れるかということも、内心どきどきしていた。
お迎え後、肉球を触っても、ぎゅっとつまんで爪を出してもまったく嫌がる様子がないので、これはいけるかもしれない、とほんのり期待。
爪研ぎで一生懸命に研いだり、脱皮?したりするうちに、1週間ほどで爪の先が鋭くなった。
初めての爪切り、緊張。
保護施設で教えてもらった通りに、焦らずやさしく。猫用爪切りばさみで、じょきり。
猫の爪って新しい爪と古い爪で層になっているようで、切る瞬間、かすかにミルフィーユっぽい感触がする。
ギューちゃんはというと、爪を切られていることに、そんなに抵抗がない様子。
「トラウマ、ないんだね〜」と、心底安堵。
初めてだし1、2本切れたら上等、と思っていたけれど、前足はほとんど切ることができた。
はじめの頃は、こわくて先端をちょっぴり切る程度だったけれど、何度か繰り返すうちに慣れてきた。
ギューちゃんが満腹で眠たいときは、爪切りチャンス。
爪の部分だけを切るように、よーく見ながら行う。
便秘
お迎え1週間くらいからギューちゃんのトイレは、1日に大1回、小2回と、だいたいリズムが決まっていた。
食欲旺盛だしトイレの場所を間違えることもないし、なんてしっかりした子だろうと、話していた。
涼しくなってきたある日の夜、ギューちゃんがこの日、うんちをしてないということに気づく。
心配になり調べてみるけれど「トイレに行きたくない理由があるのかも」とか「3日以上しなかったら病院へ」とか、いろいろな情報が。
我が家は、トイレの砂もシートもきれいにしているし、水もよく飲むので、原因がよくわからない。
ひとまず明日まで様子を見てみよう、ということに。
翌日もなかなかせず、私は気になってしょうがなく、何も手につかなくなってしまった。
またまた検索魔と化す私。
便秘にはマッサージがよいらしいので、腸のあたりを、円を描くようにマッサージしてみる。
マッサージは気持ちいいようで、うっとり眠たそうになるギューちゃん。
結局その日の夕方に、トイレの方から砂をかく音が聞こえてきたので、固唾を呑んで見守っていたら、ようやくしてくれた。
1日くらいでそこまで焦ることはないのかも、と学んだ日だった。
乳歯生えかわり
ギューちゃんが遊んでいると、よく古い爪が剥げ落ちる。
なので、家のいろんな場所に、三日月型の半透明の爪が、落ちている。
ある日、彼が爪を拾うと、なにか様子がちがう。
よくよく観察すると、綺麗な乳白色で固くて、どうやら歯のよう。うっすら血もついている。
はじめは驚いて「ギューちゃん大丈夫?」と口の中を覗き込んだりしたが、口の中は普段見慣れないので、よくわからない。
調べると、どうやら生後5、6ヵ月の頃は猫の歯の生えかわりの時期らしく、ギューちゃんはそのさなかだったよう。
その時期は歯がむずむずして、固いものを噛んだりもするそうなのだけれど、たしかに、彼の作ったキャットタワーの板をがじがじとよく噛んでいた。
それから立て続けに抜け、どうやら最近、すべて生えかわることができたみたい。
こんな風に、仔猫から成猫へ成長してゆく様を見られるって、なんだかすごく貴重。
白くてちっちゃくてきれいなので、こっそり自然の神秘コレクションに所蔵…。
最近の様子
体重
歯だけでなく、身体もすくすく成長している。
お迎え時に2kgなかった体重は、現在3.4kgくらいに。
キャットタワーを登ったりするようになってからは、明らかにたくましさが出て、歩いていると背中のあたりなど、まるでトラやライオンみたいにかっこいい。
赤ちゃんの頃
お迎え時に小さかったギューちゃんにも、当たり前だけれど、もっともっと小さかった時期がある。
保護施設に伺った際に、元の預かりのお宅の娘さんの看護師さんがいらっしゃり、久しぶりに近況報告をすることが出来た。
その際にご厚意で、赤ちゃんの頃の写真を数枚くださったのだけれど、
可愛すぎて、夫婦で悶絶してしまった。「いたいけ」とは、こういうことか…。
ギューちゃんは光の加減で、黒い毛が茶色っぽく見えることがあるのだけれど、小さい頃はもっと茶色かったみたい。
ピンクの鼻と立派な髭、まん丸おめめの驚き顔は、この頃から健在。
ギューちゃんは3兄弟で、譲渡会の時に同じケージに入れられていたのを覚えている。
トラっぽい子は積極的で、グレーの子とギューちゃんは、終始そっぽを向いていた。
仲良し兄弟と離ればなれにさせて申し訳ない気持ちもふと湧いたけれど、
それよりも、大事に大事にして、できるだけ幸せに長生きして欲しいという気持ちが、さらに強まった。
私からも看護師さんへ、家での元気なギューちゃんの写真を送ったら「母が泣いて喜んでいます」と仰っていて、胸がきゅうぅっとなった。
一緒に眠る
Yちゃんがうちへ遊びに来てくれて以来、一緒に寝室で眠るようになった。
寝る時間になると、私たちのベッドの近くに置いているギューちゃんのベッドで眠り始めるのだけれど、そのうち布団へもぐってきて、毎晩私の脇で、顎を乗せたり伸びたりして、眠っている。
日の出の時間も、最近は6時過ぎくらいになってきたので、毎朝すごい圧で起こされても一応、許容範囲内。
私の髪で遊んでしまっていたのは、どうしようかと悩んでいたのだけれど、ナイトキャップを使うようにして、すっかり解決した。
私が使い始めたのは、100%シルクでニット編みになっているもので、寝入りはおでこや耳があったかくて気持ちがいいし、寝起きの髪もすべすべで、むしろギューちゃんには、感謝しなければ。
Instagram:#猫のギューちゃん
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