なぜ、絵を描くのか?

ドラマチックな散歩を

ドラマチックな散歩を

我が家の散歩事情について。

健康散歩

散歩って、すごくいい。

方向だけ決めて、進みたいだけずんずん歩いたり、途中で路地に入ってみたり。

きっかけは、気持ちのいい朝だから、仕事が早く終わったから、気分転換に、といろいろあるけれど、

一番は、運動不足解消のため。

彼は、自転車や釣りなどのアウトドアは好きだけれど、仕事がデスクワークで一日中座りっぱなし。日常的に運動するということがないし、好きじゃない。

私もストレッチやヨガ、筋トレのようなことを好きで時々するけれど、毎日の習慣にはまだまだなっていない。

座りっぱなしの習慣や運動不足が、とても身体によくないことはよく耳にするので、

食生活や生活リズムは昔に比べたら随分改善したけれど、今は彼の運動不足が、心配のたね。

かと言って「運動しなきゃだめだよ」と言われても、もともと好きでなければ、当然腰は重い。

では楽しければ、習慣化出来るかもしれないと思い、散歩に誘った日のこと。

ある日の朝散歩

腰は重いものの、歩き始めるといろんな出会いや発見があって、楽しい。

この日は普段より1時間早く起きて、山あり谷ありのエネルギッシュ散歩。

田舎風景の中でも異彩を放つ、茅葺き屋根のお宅。
空き家ではないようだから、茅葺って、随分長持ちするんだなぁ。

こちらは、以前サイクリング中に見つけた、牛舎。
見つけた時は引っ越してきたばかりだったので、わくわくする反面、正直「えらい場所に来た」と思った。

中には牛が3頭。

一番手前の子は仔牛なのか好奇心旺盛で、私たちをずっと目で追いかけていて、可愛かった。

野花が、力強くて鮮やかで、いちいち目を奪われて、立ち止まってしまう。

坂の多い散歩コースなので、帰る頃には日が照り始めて、いっぱい汗をかいた。

疲れて仕事にならないかなぁと思っていたのも束の間で、実際には散歩の後は、二人とも普段より集中できた。
さすがに午後には少し昼寝したけれど、午前の集中力が嬉しく「散歩のおかげかな!」と。

この調子で少しずつでも、散歩が習慣になっていったらいいなぁ。

ある日の夕散歩

すっかり日が長いので、少し仕事が早く済んだ日にも、散歩へ。

家からは夕日が見られないので、この日は夕日が見える方角へふらりと。

よく通る道沿いの、気になる路地を入り、どんどん進む。

住宅街を進んだ先に、林の入り口があり、

その手前の草原に、あるものを見つけて目を疑う。

妖精みたいな神々しい生き物。

「オオミズアオ」という蛾の種類らしい。
図鑑でしか見たことがなく、驚きと興奮で夫婦一時騒然。

「羽ばたかれたらこわすぎる」と思いつつ、恐る恐る忍び寄ってみた。

とにかく大きくて、静かで、透き通るような綺麗な色で、思わずうっとり見惚れる。
神様みたい。

後から調べたところ、オオミズアオは、成虫になってからは口がなくなるので食べられなくなり、1週間ほどしか生きないそう。

そんな貴重な生存期間にお目にかかれて、有り難や。
散歩に出てよかった…。

思わず「お邪魔させていただきます」と頭を下げて通り過ぎ、涼しくて湿度の高い林の中を、ぐるりと歩いた。

林から抜ける辺りで見えた、オレンジ色の夕焼けと飛行機雲。

何も起こらない散歩もいいけれど、特に印象的だった、2回の散歩。