引っ越すたびに思うこと

引っ越すたびに思うこと

引っ越しをするたびに痛感することが、ふたつあります。

一つは、「暮らす」ということの重さ。
もう一つは、引っ越し屋さんのすごさ。

「暮らす」ことの重さ

引っ越し準備で、普段何気なく棚に並んでいるものを箱に詰めていくと、いつの間にか、かなりの重さになっていて驚く。

本、大きい画集や写真集。それに食器類。
特にこれらはぼーっと箱詰めしていると、蓋を閉じた時には、自分では床を滑らせて移動させるのがやっと、の重さになってしまう。
重いものと軽いものを、なるべく同梱するようにしてみたり。それでも、ものすごく重いことには変わりない。

徐々にガランとしてきた部屋を見渡して「あとは、これとあれとあの辺だけだから、直前に準備で大丈夫だな〜」などと言っていると、最後は必ず徹夜になる。

「日々暮らす」ということは、まるで植物が土に根っこを張るみたいに、空間にどっしり定着することなのだなぁ。
と、20代前半に引っ越し魔だった頃に、学びました。

土の中いっぱいに張った細かい無数の根っこや、太い柱のような根っこは、普段は快適に水を運ぶけれど、それらをいざ引き抜こうとすると、
本当に、たいへん。

こんまりさんの言葉を借りるなら、私(と彼)は「ときめき」が、多めだと思う。

「ミニマリスト」が時々羨ましくなるけれど、身軽でシンプルな暮らしと「ときめき」を天秤にかけたら、圧倒的に後者がつよい。
なので根っこが深く、今回も余計に「植え替え」がたいへんだった気がします。
旅行の時なんかは、結構ミニマリスト荷造りになるんですけどね。

引っ越し屋さんのすごさ

引っ越し当日、はじめはハラハラしながら見守っているけど、それは毎回、本当に無意味だということに気づかされる。もう、ほとんど唖然とする。
それくらい引っ越し作業員さんたちは、まるで空箱を持つように、ポイポイッと重たい箱たちを運んで行ってしまう。

そして自分の非力さを恥じつつ、「彼らの足腰や筋肉は、一体どうなっているんだろう…」とか「朝ごはんに何を食べたらあんなにパワーが出るんだろう…」とか、無駄なことを考えたりする。

今回の引っ越しでも、彼と作業を見守りながら、小声で「すごい…」を連発した。

引っ越しをお願いしたのはこちらの業者さんで、普段はオフィス移転を主にされています。

私が以前に勤めていた会社でオフィス移転となった際に、いろんな業者さんで見積もりをいただき、とてもお安い見積額だったのがこちらで、お願いしたのが、初めての出会い。

2度目の移転の際にもお願いしていて、毎回見積額に全然見合わないほどのお仕事をしてくださるので、プライベートで引っ越しとなった際に、最初に頭に浮かんだ。
退社後だしオフィス移転じゃないし…と、ダメ元で問い合わせたところ、ありがたいことに、快諾いただきました。

私が大好きなポイントは、お安くきちんとお仕事してくださるだけじゃなく、作業員さんたちが優しいところ。

手が空いた時に、耐震について教えてくれたり、水の配管について教えてくれたり。

今回の作業員さんたちについては、みなさん年齢もバラバラそうなのに、信頼し合って仲良しなのが伝わってきて、終始和やかな雰囲気で作業してくださり、本当に感動しました。

中にはピリピリした雰囲気で作業される業者さんもあるし、本当に大変なお仕事なのでしょうがない、と思っていました。
なのでこちらの業者さんには、その辺りも含めいろんな意味で、引越し屋さんの概念を覆されました。

住む場所を変えるって、骨が折れる。
引っ越しが決まってからまだ少しの時間しか経っていないのに、やけにたくさんの出会いと別れと、感謝があった。

この新しい場所でもまた、ほどほどに、根っこを張って行きたいと思います。

写真:今日のyogi tea