保護猫を迎える -3 お迎え2日目-
前回のつづき
保護猫のビビリ君をお迎えして2日目。
朝起きて様子を見てみると、ご飯とお水は、少し摂ったよう。よかった…。
トイレは、どうやらまだみたい。
午前に夫婦で出掛ける用事があり、お迎え早々に可哀想だけれど、数時間、家を空けた。
悲しみの「にゃー」
どうしているかと心配しながら帰宅すると、ケージの上の段からこちらを確認し、にゃーにゃーと鳴き始めた。
なんとなくその鳴き声が、怯えているというよりも「寂しかったよ〜」というような悲しい声に聞こえたので「ごめんね〜」と言いながら、とりあえずケージを開ける。
ケージから出すと、すぐにソファーの下に隠れてしまった。
彼が調べたところ、あまりじっと見過ぎたり触り過ぎたりすると、猫にはストレスになってしまうそうで、お迎え直後などは特に、そっとしておく方がよいとのこと。
その教えを忠実に守る彼。
しかし、私には愛情不足の鳴き声に聞こえてしまったために、そっとしておくことも可哀想なことのような気持ちに…。
秘密兵器
いっこうに、ソファーの下から出て来る気配のないビビリ君。
相変わらず悲しい声で鳴いている。
Yちゃんに教わり、無敵アイテムと名高い「チュール」を入手したので、ソファーの下へ手を伸ばして、顔の前へ差し出してみる。
すると、今まで怯えていたことをすっかり忘れたかのように、勢いよく食べ始めた。
チュールの威力に感動する私たち。
「とりあえず食べてくれて、よかった〜」「チュール凄すぎる」と盛り上がり、彼は、仕事部屋へ戻って行った。
さて、二人きりになった。
これだけチュールを食べたら、少し安心してくれているはず。
ケージからご飯とお水を運んで来て、ソファーの下へ差し出してみる。
「あまり見てはいけない、見てはいけない…」と心で唱えながら耳を済ましていると、口をつけたような音がしてきた。
こっそり覗くと、食べてる食べてる。一生懸命食べている。
そしてよくよく見ると、目つきが昨日とは違い、懐っこいような表情になった。
私を見ても、もうこわがっていないみたい。
悪戯心で、ご飯の器を手前に引いてみると、少し躊躇した後、出てきて続きを食べ始めた。
ご飯を途中で終えると、私の手に頭をこつりと当てて、お互いにゆっくり瞬きで「改めまして」と挨拶を交わす。
猫はじっと見るよりも、目が合ったら、ゆっくりと瞬きをするとよいらしい。
抱っこして撫でてみると、ごろごろ言い始めた。表情も柔らかい。
この時の気持ちは、とにかく安堵。
数日間食べられないほどのビビリ君だったらどうしようかと思っていたので…。
そして、偉大なるチュールに感謝。
いろんな初めて
初めて、部屋の中を見渡しているような素振り。
しばし抱っこした後、ケージの中にある大好きな毛布のところへ連れて行くと、なんと、早速ふみふみを始めた。
ふみふみついでに、初めて毛繕いも披露、手作りのおもちゃを差し出すと、元気に遊んでくれて「もう、大丈夫だ〜」と、胸を撫で下ろす。
彼に報告すると、ついさっきの今なので、すごく驚いていた。
仕事終わりの夕方からは、彼もお近付きにトライし、完全にアイスブレイク。
夜にはしっかり食べ、元気に鳴きながら、部屋中を調査。初めてトイレも。
一連の出来事をYちゃんに話すと、男の子だから女性が好きで、彼は男性なうえ立派な髭があるので、熊か何かに見えていたのかな?と。なるほど…。
そういえば彼の方は、シャーッと威嚇されたりもしていたのだけれど、シャーの後には、引っ掻きや噛み付きもなく撫でさせてくれたようで、
確かにすごくビビリ君だけれど、優しい子なのだなと、分かる。
命名
名前は、お迎え準備期間中から考えていた。
鼻がピンクだから「モモちゃん」とか?
今年の干支は丑で、牛柄の子が来るから「ウシちゃん」?「ギューちゃん」?
1日過ごしてみて、二人とも「ギューちゃん」にピンと来たので、こちらに決定。
ギューっとハグするように、大事に仲良く暮らしていこうと思う。
Instagram:#猫のギューちゃん
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