引っ越します。3
前回のつづき
世界の変化と、我が家の変化
「海外から新しい働き方がじわじわと浸透してきて、いつかは日本でも主流になるのかな。なるとしたら、何十年後の未来かな。」
くらいに想像していたことが、一気に、しかも同時に世界に広がった。
働き方に関することだけではない、世界の変化が恐ろしいくらいに大きくて一瞬すぎて目まぐるしすぎて、まるで毎日ドラマか映画をみているようでした。
我が家はというと、前回書いたように「将来的には…」と思っていたものの、しばらくは、大好きな浅草の家で暮らすつもりでした。
しかし、彼の仕事がリモートになり、私も諸々の事情があり、これ以上都心付近に住む理由が、突如なくなってしまいました。
それからは毎日、家族会議。
会議というか、内容は主に、大切にしたいことや好きなものや、お互いの価値観のはなし。
2020年は四六時中一緒にいたけれど、特にお酒を飲みながらや、リラックスしているような時は、そういう話が盛り上がるし、熱くなる。
夫婦って、時に一つのプロジェクトチームのよう。
引っ越し案が可決されたのは、会議の日々が始まってから、わりとすぐのことでした。
物件探しのたのしみ
ところで。
物件情報を見るのって、なんだか楽しい。
私はじつは、20代の頃引っ越し魔でした。
1、2年ごとに、都内の住みたいエリアに部屋を探しては、引っ越ししていました。お金はないので、兄に引っ越しを手伝ってもらったりして、すごーくお世話になった。あのパワーは、一体なんだったのだろう。。
当時、自分でも心配になるくらい「一所に留まれない感」があった。
「新しい環境」とか「未知の場所」なんかが、キラキラと魅力的に感じて、住む場所に関しても、せっかく引っ越して部屋を完成させたのに、少し経って、つい別の新しい環境をイメージしてしまうと、もう止められない、という感じ。
物件情報の間取りを見ながら、完成した部屋をイメージするのも一興…
若い頃に引っ越し魔だったという人って、世の中には少なくないようです。
ちなみに彼は、引っ越し魔ではありませんが、非常に「調べもの人間」。
私は「リサーチの鬼」と呼んでいます。そして、物件探しに楽しさを感じる同志でもあり、引っ越し案可決後は本当に一生懸命、物件情報を見ていました。
我が家の家探し
浅草の部屋を見つけたときもそうでしたが、
(彼)ひたすらリサーチ担当
(私)候補を絞る担当
という役割分担でした。
お互いが得意というか、好んですることを好きにやっていたら、自然と分担されていた感じ。
例えば、
(彼)いくつかの物件検索アプリを駆使して、数十件お気に入りにしておく。
毎日見ていると同行が見えてきて、何ヶ月も残っている穴場物件がわかったり、いろいろな物件を比較してみることで、相場みたいなものや、ゆっくり見て行けばきびしい条件でも意外と出てくるな、とわかったり。それから、ハザードマップと照らし合わせたりも。根気よい性格が物を言う。
(私)彼がときどき「我が家的今ホットな物件」みたいな感じで保存しているものを見せてくれるので、それを見ながら「いいね〜」とか「この点はいいけど、ここが譲れないから、なしかな〜」とか言いながら数を絞って行く。色々見過ぎていると、本来の目的や大事なことを忘れちゃうこともあるので、軌道修正の役割もあり。
こんな感じのことを、数ヶ月かけてのんびり続けていると、
(私)「ここ、見学してみたい!」というものが出てきます。そうしてようやく内見となります。
今回は、長く住むことを考えていて妥協はあまりしなかったので、内見にたどり着くまでにも時間がかかりました。
他のカップルやご夫婦は、物件探しという大きなイベントを、どんな風に乗り越えているんだろう?
写真:リビングの一角の植物たち
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